結納が行われる場所と時刻

沖縄で結婚をする前の結納は、とても重要な意味を持っており結納がうまくスムーズにできれば、結婚そのものもうまくいくと考えられている。

 

沖縄ではかつては自宅で結納が行われることが多かったが、今ではレストランやホテルなどで行われることも多いようである自宅で行われる場合は、床の間で行われることが多い。

 

一般的に床の間には仏壇があることが一般的であり、これも先祖を大切にする沖縄らしい風習といえる。

 

また結納を行う時間についても決まりがあり、結納は干潮から満潮までの間に終わらせなければならない。

 

満潮から干潮の間は死ぬ人が多く縁起が悪いとされていることや、「潮が満ちていくように、このご縁も発展して欲しい」という願いがから、干潮から満潮までの間の時間が好まれるのである。

沖縄の結納品

新郎側が新婦側にもっていく結納品は、本土と比較的似ており、目録、長のし、御帯料、勝男節、寿留女、小生婦、友白髪、末広、家内来多留の9つが一般的である。

 

御帯料はいわゆる結納金であり、給料の2.3ヶ月分が目安とされる。

 

沖縄では割れない数にするため、5円を足して縁を担ぐことが一般的である。

 

また沖縄特有の結納品はサーターアンダギー、白アンダギー(カタハランブー)、マチカジと呼ばれるものがある。

 

サーターアンダギーは、「黄金魂 クガニムドシ」と呼ばれ、女性のお腹を意味しており、新郎側が新婦に送ることで立派な子供を産めるようにとの願いが込められている。

 

白アンダギー(カタハランブー)は子宝の象徴であり、子孫繁栄を意味する縁起物である。

 

マチカジは二人の縁を結ぶことを表す赤い煎餅菓子で、「結び切」のかたちをしている。

 

かつて沖縄ではイモなどが主食であり、なかなか砂糖を食べる習慣というものがなかったが、これはお祝いのときのみに食べられる貴重なお菓子であり、まさに特別なときに食べられるものであったのだ。

 

その他に結納料理盛と天ぷらセットがあり、花イカや赤かまぼこなど縁起物が大きな器に盛られている。

 

これらの天ぷらは専門の料理店などで購入できるので、一から手作りをしていることは少ない。

 

天ぷらの数は割れる偶数の数は縁起が悪いとされており、奇数の数を持っていくことが一般的である。

 

これらの結納品は風呂敷などで包んで持っていくが、結んではいけないといわれている。

 

結納の際にその結びをほどくことなり、縁起が悪いと言われているからである。