結婚式の余興によく使われる「カチャーシー」

沖縄の結婚式はとにかく余興が多いと言われており、フィナーレを盛大に飾るカチャーシーはなくてはならない存在である。

 

カチャーシーとは沖縄の方言で「かき混ぜる」を意味しており沖縄を代表する手踊りで、頭上で手を左右に振って踊る様子がまるで「かき回している」ように見えることに由来している。

 

踊る際は腕を伸ばして両手を上にあげ、男性は手を握り、女性は手を広げたままにするのが定番である。

 

そして両手のひらを右に向けて、今度は左に向けて踊り、一緒に足踏みをする。

 

沖縄のカチューシに使われる曲の定番と言えば、「唐船どーい」や「アッチャメーグァ」などが代表的である。

 

沖縄民謡の演奏がなされて盛り上がりを見せてくると、聴衆や演奏者も一体となって両手を左右に振り、足も軽快に踏み鳴らすのが定番である。

 

結婚式などの最後には友人や新郎新婦も檀上に上がり、参加者全員でカチャーシーを踊り皆で喜びを分かち合う光景がごくごく一般的である。

 

そしてこのカチャーシーを踊った後に、新郎が胴上げされることもよく見かける。

 

結婚式の踊りと言えばなんとなく若者といったイメージがあるが、沖縄の伝統的な踊りであるカチャーシーは、その経験の豊富さから年配の人の方が踊りがうまいなんてこともよくあることが、幸せをみんなで分かち合う雰囲気も、どこか沖縄らしい温かみのある雰囲気である。

 

その他のお祭りにもカチャーシーは、比較的よく登場する。

八重山地方の「モーヤー」

八重山地方ではカチャーシーのことを「モーヤー」と呼び、これは「舞い」を意味しており、宮古島では「クイチャー」と呼ばれる。

 

いずれも祝いなどの席で披露されるもので、モーヤーでは「六調」と呼ばれる曲が使われ、3本の弦を上下にかきならすことに由来するとも言われている。

 

六調は九州地方から奄美地方に伝わり、そして八重山まで伝わったものである。

 

八重山地方の歌は比較的穏やかで静かな歌が多いと言われているが、そんな中で「六調」は歌詞も曲もどこか日本本土の影響が色濃く反映されており、比較的華やかな雰囲気があると言われている。