沖縄最古の歌謡集「おもろさうし」

「おもろさうし」とは琉球王国4代尚清王代の1532年〜1623年にかけて、首里王府によって編纂された全22巻の沖縄最古の歌謡集である。

 

第1巻が1532年に編集され、1613年に第2巻、1623年に第3巻から22巻までが編集され、やや不定期に編纂されている。

 

「おもろ」の語源は、「思い」に由来するものであり、それは祭祀における祈りの言葉であったと言われている。

 

1709年に首里城の火災に伴い、一緒に焼失してしまったがのちに再編されており、戦後おもろさうしは、アメリカの支配下に置かれていたこともあり、アメリカに流出してしまったが、1958年に返還されている。

 

1973年には国の重要文化財に指定され、現在は沖縄県立博物館・美術館に保管されている。

おもろさうしの特徴

おもろさうしとは、沖縄と奄美大島に古くから伝わる歌を集めたもので、その大半はひらがなで書かれている。

 

一部にも漢字が使われており、今ではほとんど使われることのない琉球古語もたくさん使われている。

 

短いものは2行、長いものは40行に及ぶ韻文で沖縄の万葉集とも言われているが、万葉集は歌集で、おもろさうしは歌謡集である点が大きな違いである。

 

歌の数は約1500にも及び、内容は非常に難しいものが多い。

 

内容については王、高級神女、勇者、詩人、航海者を称えるものが多く、風景、戦争、神話などについても歌われている。

 

恋愛について歌ったものは少ないものの、わずかであるが存在している。

歴史を解明する上で貴重な史料

おもろさうしは、琉球王国時代の歴史を知る上ではとても貴重な史料であり、歴史の解明にも役立てられている。

 

特に琉球王国は解明されていない歴史的事実も多く、おもろさうしはその研究に大いに貢献しているといえる。

 

この解明や研究を手掛けた人物といえば、伊波普猷が知られている。

 

明治初期に生まれた彼は、大学時代に言語学を学び、このおもろさうしの解明や翻訳を行った。

 

琉球王国時代に祭祀の実態についてたくさんの手がかりをつかむことができ、おもろさうしは今ではそのほとんどが解明されている。

 

しかし一部はまだ解明されていないところがあることもあり、今後に期待されている。