普天満宮の創建

普天満宮

普天満宮

琉球八社の一つに数えられている普天満宮は、宜野湾市の唯一の神社であり、沖縄中部の最大の聖地として親しまれてきた場所である。

 

琉球八社とは、王朝から特別な扱いを受けた神社のことで、真言密教を深い関係にある。

 

五穀豊穣、航海安全、縁結び、安産、心願成就などの御利益があり、地元の人たちに古来から大切にされてきた場所である。

 

創建の時期について正確なことは明らかとなっていないが、普天満宮の洞窟に琉球古神道神をお祀りしたことがそのはじまりで、1450年前後に熊野権現を合祀したとも伝えられている。

 

また1590年の「普天満権現碑」、「琉球神道記」や「琉球国由来記」などにおいても、普天神宮のことが記載されている。

 

旧暦九月には「普天満参詣」といい、中山王や祈女(ノロ)、その他一般庶民たちが各地から集まり、参拝に訪れていたという。

 

現在では旧暦9月15日に普天間宮例大祭が執り行われており、琉球舞踊、神楽舞(初穂)、獅子舞など、沖縄の伝統と文化に触れることができる。

熊野権現とその歴史

御祭神は、熊野権現である伊弉冉尊、速玉男命、事解男命、天照大御神、家都御子神)であるほか、琉球古神道神である日の神、竜宮神(ニライカナイ神)、普天満女神(グジー神)などである。

 

御祭神に熊野権現が存在するのは、普天満宮を熊野三山の那智山飛龍権現に見立てて信仰していたことに関係しており、それ以外にも末吉宮を熊野速玉、識名宮を熊野本宮に見立てて信仰していた。

 

熊野信仰は琉球八社や、その分社、観音などと習合しながら、やがて広まっていった。

 

戦時中はご神体を持って南部の糸満に避難していたが、戦後米軍によって敷地が開放されたことを受けて、昭和24年に本殿に戻っている。

 

平成17年には老朽化により本殿、拝殿などが新しく竣工し、平成19年には社務所が竣工している。

普天満宮に伝わる伝説

普天満宮洞窟

普天満宮洞窟

普天満宮には数々の伝説や言い伝えが残されており、その一つが普天満女神伝説である。

 

首里桃源に世にも美しい女神が現れて洞窟に吸い込まれるように入っていったという伝承や、洞窟から仙人が現れて「我は熊野権現なり」と示された伝承や、中城間切安谷屋村の百姓夫婦に黄金(神徳)を授け苦難を救ったという普天満仙人の伝承など、数々の言い伝えがある。

 

普天満宮には拝殿の裏に千人が現れたと伝わる鍾乳洞があり、この洞窟内に琉球古神道神を祀ったことがはじまりで、かつてはこの洞窟の中に本殿があった。

 

全長280メートルにも及ぶ巨大な洞窟で、そのうち50メートルが一般に公開されており、宜野湾市天然記念物指定されている。

 

この洞窟からは3000年前の遺物が多数発見されており、約2万年前のイノシシやシカなどが発掘されている。